レスポンシブル・ケア活動
製品安全の取り組み(設計・開発からの化学物質管理)
当社は、製品開発の調査・探索段階から試作、量産化に至る各段階において、法規制の調査や環境影響の評価などを行い、製品安全に極力配慮した設計・開発を行っています。また、化学物質管理システムを導入して、GHS※1分類や法規制のチェック、多言語対応のSDS※2・ラベルの作成、含有物質調査などを行い、当社製品に関する情報の適切な伝達を推進しています。
- ※1 Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals:化学品の分類および表示に関する世界調和システム
- ※2 Safety Data Sheet:化学品を他の事業者に譲渡または提供する際に、当該化学品の特性および取り扱いに関する情報を記載するシート
労働安全の取り組み
労働安全衛生マネジメントシステムによる継続的な改善
当社は、労働者の安全衛生の確保が事業活動の基盤であると認識し、「環境保全・安全衛生管理規程」で方針を定めています。2018年8月から労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS※)の認証取得に取り組み、2021年12月までに四日市工場、大潟工場、滋賀工場の3工場でJIS Q45100の認証を取得しました。さらなる労働安全衛生レベルの向上のために、OSHMSマニュアルおよび関連規定の改訂や、健康管理に関するマニュアルの作成・改定を進めていきます。
- ※ OSHMS:Occupational Safety and Health Management Systemの略
体感安全教育の実施
四日市工場霞地区において2017年2月に開設した安全教育研修所では、異常や危険に対する感受性を高めることを目的とした体験型訓練装置を設置しています。また、設備やプロセスの基本原理が理解できるようにミニプラントを導入しています。
今後も、安全知識や安定操業の大切さを伝え、個々の安全意識が高まるよう継続して研修を実施していきます。
物流安全の取り組み
当社は、製品の保管・輸送に関わる物流業務を外部業者に委託していますが、レスポンシブル・ケアの精神に則り「物流の安全と環境保全の確保、顧客への物流品質の保証とサービスの提供」などを活動指針として掲げ、委託先協力会社と一体となり、物流安全の取り組みを進めています。特に、物流事故の撲滅を目指し定期的な協議会を開催し、「安全運行・交通秩序の維持」「改正法規」「納品作業安全環境基準」「輸送仕様書」などで情報の提供、協議、教育を行っています。
また、化学品を取り扱う輸送では乗務員が万が一の事故発生時に適切な措置が取れるよう、イエローカード※の交付に加え、容器イエローカードの対応として製品ラベルにも指針番号や国連番号を記載しています。
- ※ 製品輸送時の緊急連絡カード。化学物質輸送時の万が一の事故に備え、関係者が取るべき措置を書いた緊急連絡カード
保安防災の取り組み
緊急事態への対応(防災訓練の実施)
火災・爆発、地震、漏洩、停電など万が一の緊急事態が発生した場合に備えて、工場では保安防災体制を構築し、年度計画に従って防災訓練を繰り返し実施しています。また、近年の国内化学工場で発生した大規模な火災・爆発事故を受け、緊急時の保安防災マニュアルを整備し、万が一に備えています。防災訓練においては、消防署のご協力を得て合同で訓練を行うなど、地域と連携した訓練も行っています。化学メーカー特有の事故、災害の未然防止のため、今後も保安防災活動に取り組んでいきます。