沿革
時代を生きた技術 次代に活きる技術
明治42年、負野小左衛門、中村嘉吉郎、小野茂平の三人が、線香屋を営む負野薫玉堂の納屋の中で、絹糸の原料、繭を洗う工業用薬剤である蚕繭解舒液の製造を始めました。のちにシルクリーラーと改称されたこの製品は、紡糸の生産性を著しく向上させ、絹産業における量産技術の確立に貢献しました。彼らは研究開発を重ね、当時の基幹産業である繊維工業分野向けに、精練剤や油剤などの販売を続けました。大正3年に合名会社負野工業製薬所となり、第一工業製薬株式会社が設立されたのは大正7年です。大正12年には、上海出張所を設立し、初の海外進出を果たしました。大正15年に本社と京都工場を下京区千本南に移転した際に研究部が誕生。以後、国内工場の増設、関係会社の設立、さらなる海外進出など事業拡大を続けてきました。平成21年には創業100周年を迎え、平成27年に四日市市霞に工場を新設しました。
第一工業製薬の歩み
明治/大正
1909年 | 明治42年 | 負野薫玉堂にて創業 匿名組合負野薫玉堂解舒液部を設立 蚕繭解舒液を発売 |
---|---|---|
1910年 | 明治43年 | 美也光精練剤を発売 |
1914年 | 大正 3年 | 合名会社負野工業製薬所を設立 繊維工業用油剤、石鹸を製造 |
1915年 | 大正 4年 | 玄武印マルセル石鹸を発売 |
1916年 | 大正 5年 | 本社と京都工場を下京区七条千本東に新築移転 モノポール石鹸、モノポール油、アゴールを発売 |
1918年 | 大正 7年 | 第一工業製薬株式会社を設立 資本金50万円 |
1923年 | 大正12年 | 蚕繭解舒液をシルクリーラーと改称 上海出張所を設立 社内報を創刊 |
1926年 | 大正15年 | 本社と京都工場を下京区七条千本南に移転 |
昭和
1927年 | 昭和 2年 | 研究部を設置 社歌を制定 |
---|---|---|
1928年 | 昭和 3年 | 玄武印マルセル石鹸が大礼記念国産振興東京大博覧会優良国産賞、京都大博覧会名誉賞牌を受賞 |
1931年 | 昭和 6年 | 上海工場操業を開始 社報を創刊 |
1934年 | 昭和 9年 | 高級アルコール洗剤(のちのモノゲン)を発売 |
1935年 | 昭和10年 | 新柔軟剤パンソフター、家庭用ゲンブシャンプーを発売 |
1939年 | 昭和14年 | 四日市工場を新設 モノゲン、パンソフターを生産 |
1949年 | 昭和24年 | 株式上場 資本金6,000万円 |
1950年 | 昭和25年 | 合成糊料CMCセロゲンを発売 |
1952年 | 昭和27年 | 東京工場に日本初の重油燃焼方式による併流式モノゲン乾燥塔設置 |
1953年 | 昭和28年 | 京都工場でノイゲン(非イオン界面活性剤)の製造開始 |
1956年 | 昭和31年 | 京都工場に向流式噴霧乾燥機を新設 合成洗剤自動充填機導入 資本金4億5,000万円 日本初の中空粒状合成洗剤アルコ誕生 |
1958年 | 昭和33年 | シェル石油株式会社(英国)と業務提携 |
1959年 | 昭和34年 | 非イオン界面活性剤製造・販売を目的に、四日市合成株式会社を設立 |
1960年 | 昭和35年 | 大潟工場を新設 日本初の溶媒法によるCMCセロゲンの製造開始 資本金7億5,000万円 |
1961年 | 昭和36年 | 京都工場に向流式噴霧乾燥塔を新設 資本金13億円 |
1963年 | 昭和38年 | 四日市工場にポリエーテル製造設備を新設 ウレタン事業に進出 |
1964年 | 昭和39年 | 株式会社ニッポンティーポール設立 毛糸・絹・化繊用洗剤モノゲンユニを発売 |
1966年 | 昭和41年 | 家庭用合成洗剤の完全ソフト化を業界のトップを切って実施 家庭用・衣料用合成洗剤アルコカラーを発売 ゼネラルミルズ社と第一ゼネラル株式会社を設立 |
1967年 | 昭和42年 | ミツワ化成株式会社と業務提携 |
1969年 | 昭和44年 | 大潟工場に難燃剤設備完成 難燃剤ピロガードを発売 市川工場新設 日本レブロス株式会社を設立 旭電化株式会社、ミツワ石鹸株式会社と日本サンホーム株式会社を設立 第一石鹸株式会社の経営に参加 |
1970年 | 昭和45年 | ショ糖脂肪酸エステル DKエステルを発売 |
1972年 | 昭和47年 | P&Gサンホーム株式会社を設立 |
1973年 | 昭和48年 | クリーニング用洗剤・機材の販売を目的に、ゲンブ株式会社を設立 |
1974年 | 昭和49年 | 繊維用熱反応型加工剤エラストロンを発売 |
1976年 | 昭和51年 | 顔料分散剤モノペットSBを発売 |
1977年 | 昭和52年 | P&Gサンホーム社と新製造契約締結 |
1978年 | 昭和53年 | 台湾に、晋一化工股份有限公司を設立 |
1981年 | 昭和56年 | 光硬化モノマーニューフロンティアを発売 DKSインターナショナル株式会社を設立 東京工場を閉鎖 |
1982年 | 昭和57年 | 水分散ウレタン樹脂スーパーフレックスを発売 第一クリーンケミカル株式会社、第一ビジネスサービス株式会社を設立 |
1985年 | 昭和60年 | 日本レブロス株式会社を第一化学工業株式会社に社名変更 |
1986年 | 昭和61年 | 同和鉱業株式会社と合弁で、京都エレックス株式会社を設立 |
1987年 | 昭和62年 | 川崎製鉄株式会社と合弁で、ケイアンドディーファインケミカル株式会社を設立 |
1988年 | 昭和63年 | セラミックス・金属の粉末射出成形用材料の製造・販売を目的に、有限会社第一セラモを設立 |
平成
1989年 | 平成元年 | 創業80周年 土木、建築用薬剤の製造・販売を目的に、第一建工株式会社を設立 |
---|---|---|
1990年 | 平成 2年 | 資本金55億7,700万円 フロン・エタン代替水系洗浄剤DKビークリヤ、電気絶縁用ウレタン樹脂エイムフレックスを発売 |
1992年 | 平成 4年 | オランダに、Sisterna B.V. を設立 反応性界面活性剤アクアロンを発売 |
1996年 | 平成 8年 | インドネシアにP.T. Dai-ichi Kimia Rayaを設立 第一化学工業株式会社に新SE工場完成 米国EPA(環境保護庁)オゾン層保護賞受賞 |
1998年 | 平成10年 | 大潟工場CMC製造でISO9002を取得 日本レスポンシブル・ケア協議会に加盟 |
2000年 | 平成12年 | 四日市工場でISO9002を取得 京都工場を閉鎖 大阪支社を開設 ホームページを開設 |
2001年 | 平成13年 | 第一化学工業株式会社を吸収合併、滋賀工場となる ISO9002を取得 |
2002年 | 平成14年 | 全工場でISO14001の認証を取得 電池材料の研究開発を目的に、エレクセル株式会社を設立 中国に、晋一化工科技(無錫)有限公司を設立 |
2003年 | 平成15年 | 全工場でISO9001の認証を取得 環境安全報告書を創刊 ポリビニルピロリドン ピッツコール、クリージャス、アイフタクトを発売 |
2004年 | 平成16年 | 中国に、帝開思(上海)国際貿易有限公司を設立 |
2005年 | 平成17年 | 中国に、双一力(天津)新能源有限公司を設立 イオン液体 エレクセルILを発売 |
2006年 | 平成18年 | 資本金66億5,039万円 研究部門でISO9001を取得 研究所を京都・吉祥院に新築・移転 |
2007年 | 平成19年 | 京都・吉祥院に本社移転 |
2009年 | 平成21年 | 創業100周年 |
2011年 | 平成23年 | 資本金71億4,170万円 四日市合成株式会社を完全子会社化 東京支社を中央区京橋に移転 |
2012年 | 平成24年 | 東京支社を東京本社に改称 |
2013年 | 平成25年 | 英文呼称をDai-ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.からDKS Co. Ltd.へ変更 セルロースナノファイバー(CNF) レオクリスタを発売 |
2015年 | 平成27年 | 資本金88億9,520万円 四日市事業所に霞工場を新設 シンガポールに、Dai-ichi Kogyo Seiyaku (Singapore) Pte. Ltd.を設立 |
2016年 | 平成28年 | 統合報告書DKSレポートを創刊 |
2017年 | 平成29年 | 霞工場に安全教育研修所を新設 ポリ乳酸用改質剤 TRIBIOを発売 |
2018年 | 平成30年 | 株式会社バイオコクーン研究所を子会社化 健康食品 カイコ冬虫夏草を発売 池田薬草株式会社を子会社化 スダチ果皮エキス末 Sudachin(スダチン)を発売 |
2019年 | 平成31年 | 株式会社バイオコクーン研究所 工場棟を新設 |
令和
2020年 | 令和 2年 | 健康経営銘柄に初選定 |
---|---|---|
2021年 | 令和 3年 | 認知機能の改善が期待される新規有用成分「ナトリード®」を発表 |
2022年 | 令和 4年 | 健康食品 天虫花草を発売 |
2023年 | 令和 5年 | 機能性表示食品 快脳冬虫夏草を発売 |
2024年 | 令和 6年 | 消臭・除菌スプレー NIOCAN®を発売 京都駅前 八条口に本社移転 |